兵庫県内の行方不明届出5000件

兵庫県警本部所在が分からなくなったとして、兵庫県警が2016年に受理した行方不明者届(捜索願)が約5千件に上り、うち30歳未満の若年層が4割を占めたことが分かった。神奈川県座間市のアパート一室から9人の切断遺体が見つかった事件では、行方不明になった女性の兄の届け出が端緒となって容疑者が浮上。兵庫県警は「行方不明者の早期発見のため、ためらわずに届けてほしい」と呼び掛ける。(石川 翠)

行方不明者届出

行方不明者届(ゆくえふめいしゃとどけ)とは、警察に対して行方がわからなくなっている人の情報を届け出るもので、受理後に「ただちに捜索が必要」と判断されれば本格的な捜索が行われます。 「行方不明者届」という言葉は聞きなれないかもしれませんが、これはいわゆる捜索願のことです。届け出の名称は10年に家出人捜索願から行方不明者届に変更された。

兵庫県警によると

受理件数は毎年5000件前後で推移し、16年は全国(8万4850件)の6%に当たる5183件だった。16年の行方不明者のうち、65歳以上が1789人と全体の35%を占めた。若年層も多く、10歳未満が129人、10代が1190人、20代が751人で、30歳未満が4割に上った。発見された若年層で不明になった原因を調べると、「家庭関係」が最多の34%で、不詳(21%)▽疾病(8%)▽学業(5%)▽職業(5%)-と続いた。

行方不明者届出が可能な人は?

原則として、行方不明者と以下の関係性にある人のみ、届け出が可能です。
行方不明者の親権者
行方不明者の配偶者
行方不明者の後継人
行方不明者の親族
行方不明者の監護者
行方不明者の福祉に関する事務に従事する者
行方不明者の同居人
行方不明者の恋人
行方不明者の雇用人

届けは親族以外に、福祉事務所の職員や雇い主でも可能で、行方不明者の住所地を管轄する警察署のほか、届出人の最寄りの警察署や交番でも受け付ける。その際、行方不明者の氏名や生年月日とともに、訪れそうな場所や考えられる要因などを尋ねられる。県外に出た可能性のある場合、他府県警とも情報を共有する。
 県警によると、届け出内容に応じて警察犬を投入したり、立ち寄り先周辺の防犯カメラを解析したりし、95%以上が届け出のあった年内に発見されるという。徘徊(はいかい)していた認知症高齢者や帰宅が遅くなった子どもなどが大半だが、事件や事故に巻き込まれたほか、自殺などで遺体となって見つかるケースも後を絶たない。
 神奈川県座間市の事件では、女性の兄が警視庁に届け、行方不明になる直前に女性がツイッターに書き込んだ内容などから逮捕された男が発見された。
 兵庫県警は「事件の解明はもちろん、行方不明者がトラブルに巻き込まれたり、自殺したりする前に発見するには手掛かりが必要。届け出時には思い当たる内容を落ち着いて考え、詳しく知らせてほしい」としている。

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